今日の一番はSteve 西原中御門でした。

#17,32水平埋伏親知らずの抜歯です。

この２本の親知らずは下顎管という

太く大きな下顎神経が通っているチューブに

接しているため、一つ間違うと下顎神経に

ダメージを与えて、顔面麻痺などの神経麻痺が

起こるので、一般開業医では

なかなかやりたがらない症例です。

埋伏親知らずの抜歯を好い加減にやる

日本のハイシャさんの存在は、

リサ不動院の親知らずを半分だけ抜いて、

半分はそのままに骨の中に放置された例

でもわかるように、日本には沢山います。

従って、埋伏親知らずの抜歯は、

信頼の出来る医療機関でやるようにしましょう。

そこでスティーブの#17を検証します↓。

この歯は、ほとんどが骨の中にあります。

また、根がC字型に先で閉じており、

骨を掴んでいるため、簡単には抜けない症例であり、

完全に抜くまでに４０分かかりました。

抜くと言っても、外科手術的に行うので、

歯茎を切り、骨を最小限削って、

ウインドウを作り、歯を細かく割って、

一つ一つ取り出すという手間暇のかかる方法です。

術後にレントゲンを撮って再確認をしました↓。

綺麗に抜けており全く問題はありません↑。

次に#32です↓。

こちらもほぼ完全に骨の中にあり、

歯はほんのちょっと骨から出ているだけです↓。

また下顎管も近く、慎重さが求められます↓。

こちらは、すでに#17で、

歯の周りの状況が大体わかっていたので、

あっさり１５分くらいで終わりました↓。

親知らずというのは

左右対称になっている場合が多く、

最初の１本は注意深く状況を観察しながら

慎重に行いますが、２本目は、

勝手知ったる他人の家という感じで、

すいすい行く場合が多いのです。

術後のレントゲンです↓。

リサ不動院のケースのように歯が残っている様子は

全くなく、完全に抜けているのがわかるので、

これなら問題はありません。

抜いた２本の歯はこんな感じになっています↓。

予後ですが、さすがの

G.V. BLACK DENTAL OFFICEでも、

骨を削った以上は抗生物質と痛み止めは出します。

痛みはじわじわしたものが３日間続きますが、

それで終わります。

顔の腫れは６日間続き、

途中はひどい顔になりますが、

それで終わり、普通に戻ります。

その間は、プロバイオティクスと

塩水のうがいを中心に、指示されてた通りに

管理していると、非常に良好な予後となります。

*親知らずの抜歯*

参考１：親知らず・通常の抜歯

参考２：親知らず・埋伏抜歯